私、から俺、?

「それで、いきなりなんだが梓。」

総長、凌介がいきなり呼ぶのでびっくりしてしまった。

「ほんとに、いきなりだな。どうした?」

族にいる時は、自然と男口調だが俺とは言わないようにしている。

「お前、清可入ったって本当か?」

「「「「 えっ! 」」」」

その場にいた全員が私の方を向いた。

「うん。ほんと。」

「どーいうことだ?お前、女だろーが。」

「私が聞きたいですよそんなこと。」

「無理やりか?」

「よくわかったね。」

凌介は、ほんとに物わかりがいい。

「だからって、バレないのか?」

「まぁ、喋り方は完全男だし、男装してるし、兄貴いるし。」

そこまで言うと、凌介が割り込む。

「兄貴ってお前の兄さんっていくつだ?」

「23だよ。教師。」

周りのやつらも、凌介も心底びっくりしたようだった。