私、から俺、?

 廊下で俺を待っていた教師は、

「やっぱ、兄貴か」

そう、俺の兄である、久留壁飛鳥(あすか)だった。

「ホントに大丈夫か?」

廊下を歩きながら聞いてくる。

「大丈夫だって。心配しすぎ。」

「当たり前だろ。お前は女なんだぞ?」

兄貴の言葉に、もういちど大丈夫だと伝えると、呆れたように頷いた。