あれは...入学式の事だった...



僕があの屋上に上り彼女に出会うまでは



平凡なスクールライフだと...

「美琴まだなの?早く起きなさい」

朝お母さんが僕を怒鳴りつける
今日は高校の入学式...
緊張して完全に寝坊した。
昨日は寝れなかった...なぜか頭が痛くて
人生初めての遅刻。

この寝坊が『彼女』との出会いだった。

僕が行く高校は美人が多く校則が厳しくない
という点で人気だった。
別に彼女居ない歴=年齢
な僕は別に美人に囲まれて
生活したいなどとは思ってない。
というか興味がない。


今までそりゃあ告白ぐらいされた事はある。
でも興味がないため全て後回しにしていたら
このざまだ。
今時の僕たちは彼女だ恋だとか言うが僕にはその楽しさがわからない。

聞いてるだけでつまらない。
また中学と同じそんなつまらない毎日を過ごしてつまらない3年間を過ごすのである。
その時はまだずっとこんな事しか考えてなかった。
僕は大急ぎで高校へ向かう。

「はぁ...はあっ...ん」


まだ寝起きの体を無理やり動かす。
軽く貧乏ゆすりをしながらバスの端の席へ座り腕時計を見つめながら服装を気にしてみたり...。


遅刻のせいかバスに学生は僕だけ。
バスが止まり急いで高校まで
一直線に全力で走る。
久しぶりに息があがるほど走った


やっと高校に着くともう校舎には誰もいない。
恐らく皆体育館なのであろう。
広い校舎で僕は大きなため息をかます。



すると...これは誰も予想していなかった。
勢い良く女の子が落ちてくる。
「あ、あぶねーっ!!」

「あ...ふう」


なんとか間一髪で彼女を抱き抱えた。
なぜ突然こんな美少女が降ってくるなんて...
誰も思いもよらない事だった