母親はせっせと洗濯物を畳ながら
隣の部屋にいる俺に再度声をかけた

母「もう!!起きたの!!??」

悠人「起きた!起きた!」

母親は毎日全ての家事を一人でやり
俺よりも早く家を出て行く


二十歳で俺を産み
それからすぐ父親と離婚し
十八年間ずっと一人で俺を育ててくれた

仕事はごく一般のデスクワークで
午後五時には帰宅してくる

それでも毎日休まず会社に行き、
家事をしてくれている

時々母親の身体が心配になるが、
いつも元気そうに振る舞っているので
特に心配の声をかけたことはなかった