待て待て。俺は優衣とかいうあの女とは知り合いどころかまだ二度しかあってないし
あのふざけた力についてはまるで分からない

悠人「俺には君たちの力になれないと
   思うけど…」

桜「お願いします、話だけでも聞いて下さ  い」

俺は頷いた


桜「ここ最近全身の血を抜かれた
  死体がいくつか見つかりましたよね?
  優衣さんが始末してくれたのですが、
  私の大事なお友達があの男の被害者で
  同じように全身の血を抜かれて亡くな
  ったんです」

彼女は続けた

桜「私と妹はあの大男に復習しようと必死
  に探していて、死体から何か手がかり  がないか調べていました。そのときを
  目撃されて、ニュースではあの殺人の
  犯人が幼い少女というふうに言われて
  しまいました。優衣さんが大男を警察
  に突き出してやると言ってくれたので
  すが、川の中に沈んでなくなってしま
  ったので、もう証明できないんです」

悠人「話はよく分かったけど、でもあんな
   不気味な殺人、君たちみたいな女の
   子にできる訳がないって警察も判断
   するんじゃないかな」

桜「それはないと思います」

悠人「?」

桜「現在政府では覚醒人の存在を正義のみ
  のものとし、警察やある特定の職業の
  人のみ力を持つことが許されてるんで
  す。つまり一般人である私たちが覚醒
  人だと分かれば、警察の方が容赦なく
  捕まえにきます」

悠人「そんな…」

桜「私達だって好きで覚醒した訳じゃない
  のに……捕まりたくないんです」