それからふと、この部屋には、アルバムを収容する場所が無い事に気付いた。
本棚からアルバムを出したようなスペースは無かったし、
こういうものを常に出しっぱなしにしておくとは考えにくい。
別の部屋から持ってきた可能性も無いではないが、歩みの遅い彼女がアルバムを運んでいることを、
花代さんが気付かなかったのも不自然な気がした。
となると、アルバムは元々この部屋にあったのだ。
倫太郎は、唯一アルバムが仕舞えるであろう場所に、目をやった。
押し入れの襖が、少しだけ開いているのが分かった。
彼は隙間に手を入れ、一気に横にスライドさせた。



