÷÷÷÷÷÷÷÷
――夜の街を、彼は彷徨っていた。
うろうろ、ふらふらと……。
誰も、彼に近付く人間はいなかった。
その瞳は、ぎらぎらと奇妙に光っている。
あまりにも薄気味の悪い彼は、怒りの表情を浮かべている。
夜の公園、住宅街、繁華街、藪の中……。
彼は、街の様々な場所を練り歩いた。
(どこだ……どこにいる……)
彼は、あるものを探していた。
うろうろ、ふらふら……。
彼の徘徊は止まない。
夜が明けるまで、続く。
彼の頭部に、見えない『角』が生えている事に、誰も気付かない……。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…