臆病者の鬼遊び

 


七海子は簡単にテーブルの上を片付けると、空調を切り、倫太郎のいるところへ行った。


「あの、もう図書室閉めますよ……」


「………」


返事が無い。


「あの……」
 

もう一度言うと、


「聞こえてる」
 

……聞こえているなら、行動に移して欲しい……。


「図書館、鍵閉めちゃいますよ? 

鍵閉めたら、出られなくなっちゃいますよ?」


「……出られる」
 

窓からという意味だろうか。

だとしても、ベランダから飛び降りでもしない限り、家に帰る事は困難だ。


「ドアなんて、壊せばいい」


「げっ、駄目ですよ」