要するに、需要があまりない。
放課後に図書室に来る生徒はといえば、本の返却か、貸出が数人、いるかいないかというところだ。
本を読みたい子は、本を借りて、電車の中や家とかで読む。
だから、図書室は空調は整ってるものの、電気も半分消されている。
しかし、それをいいことに、七海子達はカウンターの中で作業をしつつ、自由にお喋りをしていた。
「……今時、図書室カードが手書きなんて、アナログだよね」
「ああ、それね。
今度、本の管理を全部、電子化するって聞いたよ。
勝手に持ち出されないように」
「そうなの?」
返却された本の整理をしながら、七海子は図書委員の男の子と喋っていた。
彼の名前は、山上君という。
初対面の時、「やまがみ君?」と名前を呼び間違えて、
「さんじょう、だよ」と訂正されて以来の仲である。



