まっちが、唇の前に指を立てた。
何が何やら分からずに、大人しくしていると、不意に大きな話し声がした。
その語尾をのばす独特の話し方に、七海子はああ、三年の先輩だ……と気付いた。
その三年の先輩、というのは、美人で有名な先輩の事だった。
しかも家がマグロの卸売業者をやっていて、つまりはお嬢様の。
茶色く染めた校則違反の髪に、校則違反のゆるいパーマをあてていて、しかもちょっとお化粧までしていて、
だけどそれが若気の至りという失敗ではなく、とても似合っていて、様になってしまっている先輩。
目がくりっと大きくて、肌もミルクのように白くてふわっとしていて、校内では有名だった。



