臆病者の鬼遊び




花代さんは、家にいる時は必ずお弁当を作ってくれる。


花代さんの料理はとても大雑把で、茶色一色! って感じだが、


味付けは非常に好みなので、それなりに楽しみだった。


自分の分だけなら。


(ああ、こんな事なら、人が少ない朝に、さっさと彼の机にでも放りこんでおけばよかった……)
 

人目を気にし過ぎて、わたわたと躊躇っているうちに、とうとうお昼になってしまった。


今、渡しに行こうものなら、注目を浴びる事必至だ。


いっそのこと、彼は昨日から我が家の居候なのだとばらした方が、楽になれるのかもしれない……。
 


緊張のあまり過呼吸になる寸前の七海子は、まっちによって救われた。