臆病者の鬼遊び




「七海子、……あの子、一体なんなの?」
 

かくして七海子は、昼休みに数人の女子にぐるりと囲まれる事になるのだった。


「うぅ……」
 

今、一番聞かれたくない事だった。
 

何なの、と訊かれて、本当の事を答えてしまっていいのだろうか……。


彼は『角』の生えた人間で、自分を『鬼』と戦わせるために、本家からやってきたのだと。


「昨日、いきなり喧嘩売られてたけど、あれって何だったの?」


「しかも、なんか七海子の様子も変だったよね」


「二時間目にはもういなかったし……」


(あうう……)