臆病者の鬼遊び




午後は荷解きと、それらをあるべき場所に収める作業に追われた。


箪笥や机といった家具は、どこかの部屋から適当に持ってきたものを使う事になった。


がっしりとした木で出来たそれらの家具は、古めかしいものの、

しっかりとホコリを拭いて綺麗にすると、まだまだ現役だった。


「物が良いのよ」と花代さんが言った。


倫太郎の荷物は、本ばかりだった。


というか、八割方は本だった、という方が正しい。


しかも本はどれも古く、黄ばんでいたり、カバーが無かったり、というものが大半だった。


(読書、好きなのかな……)
 

訊いてみたい気がしたが、真剣に本を本棚に収める姿を眺めていたら、一目瞭然だった。


横で引っくり返っている段ボールからは、


ぶちまけられた衣類がはみ出しているというのに、えらい扱いの差だった。