臆病者の鬼遊び




そして、地元にいる時はいる時で一日中、カウンターの奥で店番をしていたりする。
 

花代さんがインドから帰ってきたのは、つい昨日のことだった。


現地のスタッフと契約して、シルクの工場まで見てきたという事で、


お土産にインドの女の人がおでこに貼る、赤いキラキラを買ってきてくれた。


ピアス的なものかと思いきや、額に貼る部分はシールになっていたのだが、


これを付ける機会は果たして訪れるのだろうか、と七海子はさっそくそのお土産を持て余している。
 


ちなみに、手紙は十日前の消印だった。


しかし、昨日の夜に帰ってきた花代さんは、時差ボケがひどく、すぐに眠ってしまったので、


手紙は今朝、たまった新聞などと一緒に読まれるのを待っていたのだった。



だから、部屋の準備などまるで整ってなかった。