とはいっても、お店はそんなに大きくない。


従業員だって、店番や製作スタッフを入れても、六人くらいしかいない。


でも、あまり既製服を買い付けてくるという事はしなくて、ほとんどの服をお店の奥の作業場で作っている。


これはかなり、特殊な例だと思う。


優秀なスタッフを抱えた、花代さんの運の強さがそこにある。
 

ただ、花代さんは常に忙しい。


あと、時々ふらりといなくなってしまう。


この前もそうだった。


海外に、安くて上質の生地を買い付けに行ったり、遠く場所で行われるファッションショーに、参加しているからだ。


(そして、有名ブランドの新作の、これはいいぞ、と思ったデザインを、


平気で丸ごとパクッて、自分のお店で似たような服を売ったりしている。

アンビリバボー)