臆病者の鬼遊び

 


蝉の声がうるさい。


すこし離れた場所を流れる川は、ギラギラの日差しを目一杯に受け、反射した鏡のように眩しく光っていた。


もう夏なんだなぁ……と今更な事を考えていたら、余計に汗がふき出して来るようだった。



(のど渇いたな……)
 

七海子は、鞄をごそごそと探り、水筒を探した。

……が、今日は忘れてきたらしい。
 

あうう、こういう日に限って……!



仕方ないので、七海子は土手を降りて、自動販売機を目指した。
 

幸い、バスの待合所の隣に、一台見付けた。


丁度良いので、ちょっとあそこで休憩しよう、と決めた。


都会なら、こんな時はマックやドトールなどに入れば良いのだろうが、田舎にそんな選択肢は無い……。