臆病者の鬼遊び




ある日、電話が鳴った。

携帯電話ではなく、玄関の傍にある、固定電話の方である。


それは、本家からの電話だった。


しかも相手は『木崎』家の当主である。


ガチガチに緊張しながら出ると、七海子は当主から直々に命令を下されたのである。


つまり、『鬼』退治をしろ、……と。


どうやら当主は、七海子の近辺で起こる連続殺人の犯人が『鬼』であると知ったらしい。


そして、その始末を七海子に任せると、会合で決まった旨を言ってきた。


(そんな大事なこと……本人抜きで決めないでよぅ……!)


心の中で、抗議した。