臆病者の鬼遊び

 


呼吸を整えつつ七海子が尋ねると、倫太郎ははっと我に返り、畳に拳を叩き付けた。


「――くそッ!」
 


状況が飲み込めず、七海子が困っていると、変な汗をかいている倫太郎が、弱弱しく呟いた。



「……また、乗っ取られるかと……思った……」
 

倫太郎の呼吸が荒い。


「怖い夢を、見たの……?」
 


彼女の問いに、彼は首を横に振った。


でもそれは、ただの強がりに見えた。
 


七海子は、ふと違和感を覚えた。