臆病者の鬼遊び




「どこの馬鹿よ、そんな事言った奴は! 


許さない! 


七海子の腕を切るですって? 


だったら私が、そんなくだらない事言う、その舌を根元からぶった切ってやるわよ!」


「落ち着け。


その発言をした者にはもう、長老会からその場で沙汰があった。


しばらく謹慎だ」


才蔵が、澄ました顔でガラスの茶器を立て直す。


そこには、さきほどとは打って変わった、当主としての落ち着きがあった。


それでも許せなくて悶々としてる花代は、


「……だけどやっぱり、七海子を鬼退治に向かわせるのは、二の次だ、


みたいな事を言っておきながら、やっぱり重要事項でもあるんじゃない」


「まあな。それは仕方が無いだろう。


適性がある以上、これは逃れられない。


呪いみたいなものだよ」
 


ふと、才蔵は仕方なさそうに笑った。