「……ったく、それなら何で、わざわざ七海子を焚き付けるような事言ったのよ。
お陰であの子は、可哀想に『胃が痛い』ってしばらく寝込んだんだからね!」
「まあまあ、落ち着け。
だが、これを機に、七海子も木崎家としての使命に目覚めればそれも良し、
……倫太郎と仲良くなれば、もっと良しといったところだ。
本命はそっちだしな」
「あのねぇ……!
今回、私がここに来なきゃならなかったおかげで、今二人は留守番しなきゃならなくなったんだからね!
どうしてくれんのよ!」
「仲良きことは美しきかな。はっはっは」
「茶化さないでよ!
私は真剣な話をしてるのよ!」
「ああ、私も真剣だが」
「だったら、尚更タチが悪いわよ!」
「でも、無理矢理二人を呼び出して、
『はい君達は今日から許嫁ですよ。
いつか結婚しますからしっかり愛を育みなさい』
だと、反発されるに決まってるだろう?
ましてや、二人はまだ若いし、反抗期だからな」



