臆病者の鬼遊び




÷÷÷÷÷÷÷÷



 
――某山の奥に、その屋敷はある。
 

屋敷とは名ばかりで、実際は城である。
 

ただ、その建物の大半は地下に潜っているため、外からではその屋敷の正確な規模は判断できない。


航空写真にも、すこし豪華なただの日本家屋にしか写らない。
 

旧家――木崎家。
 

かつて、『鬼裂き』の字を宛てた、鬼退治を生業とする特殊集団。


その、本家である。
 

秘密やしきたりの多いこの一族の頂点に君臨する当主とは、この屋敷や使用人、


そして一族の人間全てを統括する役目を継ぐのであった。
 


花代は座敷の一室で、実兄である当主と面会していた。