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――某山の奥に、その屋敷はある。
屋敷とは名ばかりで、実際は城である。
ただ、その建物の大半は地下に潜っているため、外からではその屋敷の正確な規模は判断できない。
航空写真にも、すこし豪華なただの日本家屋にしか写らない。
旧家――木崎家。
かつて、『鬼裂き』の字を宛てた、鬼退治を生業とする特殊集団。
その、本家である。
秘密やしきたりの多いこの一族の頂点に君臨する当主とは、この屋敷や使用人、
そして一族の人間全てを統括する役目を継ぐのであった。
花代は座敷の一室で、実兄である当主と面会していた。



