臆病者の鬼遊び




朝起きたら、もう七海子は起きて着替えて、食事の支度までしていた。


「おはよう、まっち。


顔洗ってきなよ。はい、タオル」


「ああ? うん、おはよぅ~……」
 

目を擦りながら、タオルを受け取る。
 

言われるまま、洗面所で顔を洗って、ふらふら戻り、ひょいと台所を覗くと、


七海子はきびきび動き回り、なんとお弁当まで作っていた。


普段、ひょこひょこと怪しい足取りも、今は控えめに感じる。


彼女のテリトリーは、台所にこそあるという事だろうか。


自分なんて、お弁当はお母さん任せだし、包丁なんてもう何か月も握ってない。


なんだか、七海子の知らない一面を見た気がして、まっちはドキドキした。


意外としっかりしてるんだなぁ、と今更な事を思った。