そして、『鬼』の事件の被害者は、たいてい無差別である事が多い。
――傷付けられるなら誰でもいい。
殺せれば誰でもいい。
……だから、たまたま目に付いた誰かを襲う。
警察が普通の捜査をしても、犯人が分からなくて当たり前なのだ。
だが、人間がそれで黙っているわけもない。
昔から、何事にも『天敵』という言葉がある。
『ハブ対マングース』とか、
『カエルはヘビに飲まれてしまうけど、ヘビはナメクジの体液で溶けてしまう』
『しかしカエルはナメクジなんて平気』といったように。
……すこし脱線してしまったので話を戻すと、
『木崎家』の血筋に生まれた人間は、『鬼』を探し、なおかつ『鬼』倒す能力を持っているのだった。