臆病者の鬼遊び




「何で、こう怪我ばっかすんのかなあ!」


「こんなつまらない事で怪我をするな!」
 

まっちと倫太郎は、同時に叫んでいた。
 

七海子が、びくりと肩をすくめる。
 

まっちは、はっとした。


今まで、平気で怪我をする七海子に、こうして怒るのは自分だけだった。


家ではどうだか知らないが、少なくとも学校生活においては、自分だけだった。


(もう、私だけじゃないんだな……)
 

ちょっと悔しい気もする。
 

しかし、七海子は彼女の気持ちを知ってか知らずか、ゲームをやめてプリクラを撮りたいと言い出した。


「だって、せっかくの記念だし、いいよね?」
 

まっちは素敵な提案に「そうだね」と即答したが、倫太郎はというと、


「何の記念だよ……」


と呟いてふらり、といなくなってしまった。
 

まっちの中で、怒りの炎がかっと燃え上がる。
 

このKY!