そして、いざ夏期講習が終わり、街外れのゲームセンターに着いてから、まっちが言った。
「なんで彼がいんのよ……」
倫太郎が姿を消してしばらくした後に、七海子の携帯電話に倫太郎からメールがあった。
その結果、七海子とまっちが遊ぶ事は、許可された。
ただし、倫太郎の監督の下で、である。
「うぅ、これには深い訳が……」
「木崎君って、怖いっていうか、本当に睨みを利かせてんだけど……」
「あのね、実際はそんなに怖くないんだよ。
……でも、本人も弁明しないから、そう誤解されがちだけどね……」
「へえ」
まっちは、チャカチャカとうるさくて眩しい店内で、見慣れない機械をこつこつ叩いたり、
うさんくさそうに眉を顰め、しかし興味深そうに店内のあちこちをきょろきょろしている倫太郎を眺めて、そんなもんかしら、と思った。
まあ何はともあれ、まっちは今日の自分の役割を理解したつもりだった。
曰く、倫太郎が七海子に危害を加えるような乱暴者であるのか、見極めること。



