「気持ち悪い。あんたなんか産まなきゃよかった。」

突然出た母の言葉。

いつも、愛してるとか、産んでよかったといってくれた。

これはうそだったのか。という思考に一瞬で辿り着いた。

「死ねばいい死ねばいい!あんたが死ねば・・・私は・・・瑞樹と幸せに・・・」

瑞樹。また兄さんか。

母は兄さんを愛していた。

しかし、ある事件がおきて自殺した。

その主な原因は俺らしい。自殺の瞬間を止めずに見ていた。

それが、兄さんの幸せなんだと思ったから。

でも、母は許してくれなかった。

「あんた、家出て行ってくれる?父さんも私も望んでいるから。」

母は俺をにらんで言った。

もう、我慢の限界らしい。

俺は黙って暗い外に出た。