漣side

キャーーーーーーーー !!

悲鳴なのか歓声なのか 、外から見たら区別がつかないであろう 黄色い声。

その声と同時に、俺の周りに集まる黄色い声の正体。
そう、冒頭の声の正体は 俺にまとわり付く女子達。

「ねぇねぇ〜、名前なんて言うのぉ?」
「どこのクラスの子?一年生??」

語尾を伸ばすバカっぽい女。
初対面なのに質問攻めしてくる女。
無駄にベタベタしてて、きつい香水の匂い。

ああ。頭が痛い。

「さわんなよ。ブス。」

…………。
ちょっと、言い方キツすぎたか?
いや、充分だろ。

「キャーー!!俺様系もかっこいい!」

はあ?! 俺様系ってなんだよ!!
結局、このままか…。

俺は、東城 漣。
今日は、高校の入学式。
自分の顔が人より少し整っているせいか、中学でも騒がれることが多かった。
中学の奴らがほとんどこないような高校を わざわざ選んだにもかかわらず、この騒がれよう、虫唾が走る。

やっぱり俺は、女が大っ嫌いだ。