すごく楽しみにしてるんだよ。それに、初めてといっていいくらいのちゃんとしたデートなんだよ。

だけど一人で幹事するのは大変だと思うし…颯はクラスで必要とされてる人なんだから。

「…わかった!クラスのほうに参加してって言えばいいんだよね?」

あたしがそう言うと西田さんはあたしの手をとり、ニコニコ笑った。

「ありがとー!!ごめんね?あ、このクラスもパーティーあるのよね?実結ちゃんもそっちで楽しんでね!」

それはそうだけど…もやもやしながらもうんと頷き、嬉しそうな西田さんの背中を見送った。

こんな自分、大嫌いだ。バカみたい。風邪までひいて赤点逃れたのに。なんのために勉強夜遅くまでして、テスト本番で倒れちゃってみんなに迷惑までかけて。

なんだか目頭がチカチカしてきてじわっと熱いものが溢れてきそう。

「みーゆ、どしたの?」

「早紀ちゃんー!」

あたしは早紀ちゃんにさっきあったことを全部話した。すると早紀ちゃんは大きくため息をついた。

「あんたバカみたいにお人好しなんだから。それに、颯君だってクラスより実結とデートしたいに決まってるでしょ?」

そうかな…自信ない。だって颯は寒いのと人がいっぱいいるところが嫌いだもん。

「颯君に言うの?」

「頼まれちゃったし…一応言うよ。それにあたしは平気だから!」

うそ、平気なわけない。