あたしは起き上がり、リビングにゼリーを持ってはいった。

「颯君、来てくれたでしょ？あら、それくれたの？」

「うん、冷やしてから食べようと思って。」

キッチンでうどんを茹でているお母さんに手渡すと、冷蔵庫に入れてくれた。

「颯君、クリスマスに予定あるのかしら。聞けばよかったなー…」

残念そうにいうお母さんにドキッとする。

「颯もクラスのパーティーがあるって言ってたような気がする！」

「そうなの？颯君、あれだけカッコいいから彼女でもいるのかと思ったのに。つまんないの！」

唇を尖らせるお母さんは本当に少女みたい。そりゃあ、娘のあたしからみてもかっこいいお父さんと高校のときから付き合ってたお母さんにとったらクリスマスにデートなんて当たり前なのかもしれないけど。