熱の熱さと、颯に抱きしめられてるドキドキの熱さで頭が沸騰しそう。

そう思った瞬間、颯の腕がふっと緩み、颯は無言であたしをベッドに寝かせた。

「俺もだから。」

それだけ言うと部屋のドアを閉めた。


俺もだからって何がなの?好きって言った、もとい背中に書いたこと!?

うそ…!!!颯があたしにっ…!!!

風邪なんて吹っ飛んじゃいそうなくらいうれしい!

早く治して学校に行きたい。

もう、寝てなんかいられないよ!一人でベッドの上で足をバタバタさせる。

「実結ー?なにか食べる?うどん?」

お母さんが帰ってきた。慌てて布団に潜り込む。

机の上を見ると、さっき颯が買ってきてくれたフルーツゼリー。

これ、食べちゃうのもったないよ。もう少し冷やして、ゆっくり味わって食べよう。