結局プレゼントも買えずに迎えた期末テスト最終日。

これが終われば、来週から冬休みだ。手応えはまあまあってとこ。

テスト期間中は朝練もできないので家の前で実結と待ち合わせ。

いつもならほぼ同時か、先に出て単語帳を開いてぶつぶつ言ってる実結だけど今日はまだだ。

五分ほどたっても出てこないので実結の家のチャイムを押す。

「颯君!ごめんね、待たせちゃって。」

そう言いながらでてきたのは実結のお母さんの日菜さん。

「実結は?」

「あの子ね…」

日菜さんが口を開いた瞬間、どたばたと足音がして実結がでてきた。

「ごめんね!颯!早く行こう?」

「ちょっと実結!熱があるんだから今日は休みなさい!」

え?実結、熱があんのか?言われてみれば少し顔が赤いような…

「熱なんかないもん、あたしは平気だから行こっ?」