早紀ちゃんの言葉に思わず携帯を落としそうになった。

う、浮気疑惑!?

あたしに!?

「どういう意味?」

わけわかんないよ!

浮気ってあたしが!?

「昂から電話がきて、実結が知らない男の子とすっごく仲良さそうにデートしてるって。」

あ!

もしかして、瞬君のことかな?

ていうか、昂君、いたの!?

声かけてくれればよかったのに…

それにしてもあたしと瞬君が恋人に見えるなんて、変なの。

よく言われるのは、双子とかなのにね!

もしかして颯にもそのこと、伝わってるのかな?

だったら誤解してるかな?

…するわけないか!

颯は嫉妬とかあんまりしないし、あたしみたいなモテないやつが浮気って有り得ないもんね!

「みーゆ、お待たせー!」

「あっ、瞬君、おかえり!」

「なあ、さっきさ、向こうにいる大学生らしきカップルが俺らのこと、『かわいー!中学生同士の初々しさが伝わるー!』とか言ってたんだけど!」

そう言って不機嫌そうな顔をする瞬君。

「えっ、ひどーい!あたしたちこの春から大学生なのにね!」

「ほんとだよな、あー、かっこいい大人になりてえ!例えば廉君みたいな!」

「真生ちゃんだってかっこいいよ?瞬君もよく似てると思うけどなー。」

「父さんは童顔だろ、俺、どちらかといえば母さんに似たかった!凛は母さん似だから、なんていうか、わが弟ながら美形すぎてムカツク!」