「よう、歩美！こんなとことに呼び出してなんだよ！」

相変わらず明るい桐生君。

「あのね、あのさっ…」

頑張れ！あゆちゃん！

「きっ、桐生の好きな女の子のタイプは！？」

へえ？

あゆちゃん？

なんで今、そんなこと？

あたしと早紀ちゃんは思わず顔を見合わせる。

「なんだよ、急に。つうか、知ってんだろ！俺のタイプはちっちゃくて女の子らしくて、フワフワしてて守ってあげたくなるような子！中学の時から言ってんじゃん！」

「ちっ…あいつ、鈍いわね…」

早紀ちゃん、舌打ちはやめようよ？

怖いよ！

「実結みたいな子？」

「は？んー、まあな！でも実結には超絶イケメンの彼氏がいるじゃん！俺なんか叶わないし、中原にはさ！」

へっ？？

あたし？？なんで…！？

「じゃああの、ハンド部のマネージャーの子は？ちっちゃくてフワフワしてるじゃん。告白されたんでしょ？」

あゆちゃん！さっきから話が進んでないよ？

「もう！あゆはなに言ってるのよ！」

早紀ちゃんのイライラMAXだよ！

「お前まで知ってんの？噂って怖え！」

「本当なの？」

「なんだよ。真剣な顔して…まあ、な。」

噂、本当だったんだ。

あゆちゃん、どうするのかな。

まさかこのまま告白しないつもりじゃ…