好き…

大好きなの…!

もっと、もっと、触れたいって、近づきたいって思うあたしはおかしいのかな…?

颯の制服の裾をきゅっとつかむ。

そしてもう一度、目を閉じた。

颯の手が頬に触れて、優しく髪をなでてくれる。

そしてまた重なる唇。

颯の優しい香りがあたしを包み込む。

たくさんのことがあったこの数カ月間。

辛いことも、びっくりしたことも、苦しいこともたくさん経験した。

颯の存在がどれだけあたしにとって大きいのか実感した。

颯と離れてわかったこと。

それはあたしは颯のことが理屈なしに、本当に好き。

そしてこの気持ちは、離れていても変わらない。

きっとあたしたちなら大丈夫だよね?

遠距離恋愛なんて、今までの距離が近すぎたぶん、とても不安。

だけど、この気持ちがあれば、大好きだって思いがあればきっと大丈夫だってそう思ってるよ。

「…んっ…!」

何度も何度も、今までの離れていた時間を埋めるように重なる唇。

やっぱり、こんなにもあたしをドキドキさせるのは颯だけだよ。

だから、これから二人で一緒にいて。

ずっと隣にいて。