実結は今何かのけじめをつけようとしている。

それを俺が邪魔するわけにはいかない。

実結の受験が終わって、今の中途半端な状態を終わらしたい。

勝手だけど、やっぱり俺は実結の隣にいたい。

実結のそばにいたいんだ。

ふられてもいい、拒否されても当然だ。

だけど、言わないでこのままアメリカに行ったらきっとこの先ずっと後悔するだろう。

「ちゃんと言う。」

そう昂の目を見て言うと昂はまるで自分のことのように喜んだ。

バカでお節介で、でもやっぱり俺のことをわかってくれる昂。

なんだかんだ言ってこいつともはじめて離れるんだな。

もう一緒にバスケすることもなくなる。

「俺は颯と実結ちゃんは絶対に離れなれない運命だと思う!俺の予想は絶対当たるんだかんな!」

さんきゅ、昂。

いつもの明るくてバカな昂に救われた気がした。

俺もけじめをつける。

そう決めたんだ。