医者から一日安静にしとくように言われ、学校を休んだ。

家に帰ってもなかなか眠れなくて、結局寝れたのは朝方近くになってから。

起きたのは昼前。

朝飯兼昼飯を食べて、自分の部屋でボーッとしていると玄関のチャイムがなった。

誰も出る気配がない。

母さん、いないのか?

仕方なく立ち上がってドアをあけるとそこにいたのは昂。

驚いて何も言えないでいると勝手にずかずかと玄関に上がり込んできた。

「おお、喧嘩ってマジだったんだ!すげえアザ!痛そう!」

そう言って俺の顔に触ってこようと手を伸ばす。

「お前、学校は?」

今はまだ昼の一時過ぎ。

学校では昼休みの時間だ。

「サボり。」

悪びれる様子もなく堂々といいはなった。

「なんか久々だな、颯ん家来たの。小学生の頃とかよく四人で遊んだよな。」

四人でというのは昂と山下、それと実結。

俺は仕方ないのでとりあえずお茶をつぎ、昂の前に置いた。

「なあ、颯さ、もういい加減実結ちゃんと復縁したら?」

いきなり、それにさらりと昂は言う。

「お互いまだどう見たって好きなのに別れる意味がわかんねえよ。このままアメリカにいっていいのか?」

よくないに決まってる。

そんなことは俺自身が一番良くわかってんだよ。

勝手なのは承知だ。

別れてと自分から告げて、なのに。