つまり、俺たちは中一の空にはめられたって訳だ。

「なんか、久しぶりだね。」

実結がうつむきながら言う。

「うん。」

もっと言いたいことがたくさんあるのにそれだけしか言えない。

「そうだ!推薦合格おめでとう!」

思い出したように言うとにっこりと笑う実結の笑顔はいつもの笑顔とは違って見えた。

「そっちも頑張ってんだって?勉強しすぎてまたぶっ倒れんなよ。」

やっと話せた。

これだけいうのに、何でこんなに戸惑う?

「そうだね、ほどほどにする!」

そうはいっても、体育会のときよりまた少し痩せた気がする。

「ねえ、颯?」

「ん?」