君のとなりで

見上げた空には満天の星。

一つ一つがくっきりと輝いてる。

この星空をもう一度、颯と見たかったんだ。

「あっ!流れ星!」

今、星がひゅって流れた!

一瞬だったけど確かに流れるのが見えた。

これがペルセウス座流星群なのかな…

「すげえな、宇宙って。」

颯が空をあおぐ。

本当に宇宙ってすごいね。

広くて、大きくて、そんな中のたったひとつの星の地球にあたしたちは住んでいてたくさんの出会いがあって。

颯に出会えた確率って何パーセントなんだろう。

きっとすごい奇跡だよね。

あたしは颯の大きな手をぎゅっと握った。

颯もなにも言わずにぎゅっと握り返してくれる。

繋がってる。

それが嬉しくて。

なんだか目頭が熱くなってくる。

だけど泣いたらダメだ。

颯に別れようって言われたあの日、あの日だけは泣いていい日にしようって思っていっぱい泣いたんだから。