「前半2年はアメリカで、後半2年は東京にいく。」

…そうなんだ…

頑張ってね、おめでとう!


言いたいのに、口をひらいたら涙が溢れそうになるから必死に唇をぎゅっとかんだ。

どうして?

わかってるのに、頭ではわかってる。

彼女なんていたら、めんどくさいから、別れようって言ってるのに。

だけど、心のどこかでは、こういうときでもあたしと颯なら大丈夫なのかなって思ってたんだ。

「…ごめん、勝手なことばっかいって…」

ダメでしょ?

颯に迷惑かけるのが一番嫌なことじゃん。

あんな顔させちゃダメだよ。

「…ううん、よかったね!ずっと夢だったもんね、すごいよ!」

あたし、笑えてるかな…

声、震えてない?

眉毛下がってない?

「実結…」