「颯があたしに好きって言ってくれたの、三回目なの。」

そんなに言ってたっけ?

実結を見ると、いつのまにか俺の前に、正座し直していた。

「颯、好きです。」

ああ、なんでこいつはこうも俺の理性が切れるようなことばっかり言うかな。

どうなっても知らねえよ?

今日のことでわかっただろ、俺がどんだけ弱いのか。

だけど、本人に自覚がないだけ余計に悪質な天然だ。

昔からいつもそう、実結の天然には叶わない。

「…ありがと。」

照れたのを隠すように、その柔らかい髪をくしゃくしゃにした。

18歳になった今日も、相変わらず俺は、実結に惚れんこんでいた。