なにがすごいんだろ?

よくわからなくて早紀ちゃんの顔を見るけど、早紀ちゃんもよくわからなかったみたいで。

「何がすごいの?」

「いやー、あたしと実結が友達になったのって四月からじゃん。で、実結があの中原君の彼女だって知ったのもつい最近だから、信じがたくて。」

うっ…それってあたしと颯が釣り合ってないってこと?

わかってるけど、やっぱりそう見えてるんだ。

改めて言われると辛いものがある…

「あっ!ごめん!そういう意味じゃなくてね?だって中原君って中学の時から人気でさ、うちの中学でも憧れてる子いっぱいいて。」

すごいなぁ…そんなに人気だったんだ。

そうだよね、やっぱりあたしなんかとじゃ不釣り合いだよ。

「それで、同じ高校になって現状見たら、ほんとにすごいモテてるじゃん。そんな学校のアイドルと付き合ってるなんてすごいなぁって思って!」

学校のアイドル…確かにそうかも。

本人はただのバスケバカだけどね。

「あたしは幼なじみで家が隣だったから。そうじゃなかったら一生交わることなんかなかったと思うよ。」

自分で言ってて悲しくなってくる。