君のとなりで

「はぁ…ほんと、あたしってかわいくないよね。」

「そんなに桐生が好きなんだ。あゆってかわいいねー。」

早紀ちゃんがさらっと言う。

「ちょっと!?早紀さん?なにいってるのかな!?」

そう言うあゆちゃんだけど、顔が真っ赤だ。

よく鈍感って言われるあたしにもわかる。

あゆちゃんは桐生君のことが好きなんだ。

「いいじゃん、桐生。ちょっと鬱陶しい時もあるけどあゆのことよくわかってるし。」

「だめだよ!桐生はあたしなんかタイプじゃないんだよ!あたしと正反対の子がタイプだってさっきも言ってたでしょ?」

そうかな…?

桐生君もあゆちゃんのこと気になってるのかなって思うけどな。

「そんなことないよ!ねえ、実結?」

「うん!あたしもあゆちゃんと桐生君、お似合いだと思う!」

そう言うとあゆちゃんは更に顔を赤くさせた。

「とにかく!あたしと桐生の話はいいから!それより実結!来週中原君、誕生日なんでしょ?」