「早紀ちゃん!素直になって!きっと届くはずだよ!」

「あたしは実結みたいに可愛くなれないもん。」

何をいってるのかしら、このお方は…

「早紀ちゃん!?あたしと早紀ちゃんなら早紀ちゃんの方が何百、ううん、何千、ううん、何億万倍も可愛いよ!?」

早紀ちゃんのほうがずっとスタイルもよくて、きれいで、美人さんなんだから!

「ふふっ、言いすぎ!実結、ありがとね。行ってくるね!」

最後に笑って早紀ちゃんは教室を出ていった。

誰もいなくなった教室。

ふわぁ…慣れないことすると、大変だなぁ。早紀ちゃんはいつもこんなあたしにアドバイスをくれて、ご苦労様だ。

「実結せーんぱい!」

「ひゃあっ!」

急に声をかけられて、椅子から転げ落ちそうになる。

「危ね、気を付けてくださいよ?」

あれ?ここ三年の教室だよね?

入ってきたのは、あの図書委員の時の男の子。

確か名前は、星野君。