そう言うと早紀ちゃんはあたしの部屋をバタバタと慌ただしく出ていった。

恋する早紀ちゃんはかわいい。

こんな頼りないあたしのことを頼ってくれてすごく嬉しいんだ。

ピンポーン♪

あれ…早紀ちゃん?

忘れ物かな?

「はーい…っわあ!」

「みっ、実結ちゃん!早紀はっ!?」

そこにいたのは息をきらす昂君と呆れ顔の颯。

「早紀ちゃんなら今、高見先輩と話しにいったけど…」

あたしがそう言うと、昂君はものすごく落胆した表情。

「大丈夫!明日まで待ってて!早紀ちゃんを信じて!ねっ?」

明日、きっとうまくいくよ。

二人の思いは通じるから。