「いいけど、じゃあ終わったら連絡して。じゃあ昂、いこ?」

早紀ちゃんが昂君の腕を引っ張った。

なんだかいい雰囲気じゃない?

あとは昂君しだいだよね!

昂君、頑張れ!

「颯、実結ちゃん、サンキュな。」

小さくそう言うと昂君は早紀ちゃんのあとに続いてお店のなかに入っていった。

「…あー、疲れた。」

二人が店に入ったのを見届けると颯が言う。

「なんか上手くいきそうじゃない?ね!」

「そうか?」

颯ってばほんとに恋愛にたいして疎いよね…

「じゃあ俺たちは帰るか…」

帰る?

いやいやいや!

「ここは追跡しかないでしょ!」

このまま帰れるわけないじゃん!

「は?そんなストーカーみたいなことしてどうすんだよ?」

ストーカーじゃない!

あくまで追跡だもん!

ん?

何が違うの?

そんなことより!

「はやく!行くよ!」

「おい!実結!」

無理矢理颯の腕を引っ張った。

昂君、早紀ちゃん!

お願いします!