あっ…でもそういえば今日、確か早紀ちゃん、昂君は恋愛対象には見れないって言ってたっけ…

やっぱり幼なじみだからなのかな?

でもあたしは颯を恋愛対象として好きになってたから、きっと昂君の思いも早紀ちゃんに伝わるよね。

親友の幸せはあたしもすごく嬉しいもん。

早紀ちゃんは普段はサバサバしてて、しっかりしてるし、みんなのお姉さん的存在だけど、前の先輩と別れたとき、けっこうへこんでたのをあたしは知ってる。

いつもあたしの恋愛の相談には的確なアドバイスをくれるけど、自分の恋愛事は苦手らしい。

いつも頼ってばかりのあたし。たまにはあたしが早紀ちゃんのために何かしてあげたい。

「わかった!誘ってみる。」

多分、行ってくれると思うんだけどな…

「さんきゅ。」

そう言ってあたしの髪をくしゃっと撫でる颯。

「もう!せっかく整えてたのに…」

ほんとは、嬉しいんだけどね…

「なんかちょうどいい位置にあんだよな。」

それって暗にあたしのことチビって言ってるよね?

「よし、今日から牛乳飲もう!そしていつか颯に追い付いて、颯の頭ぐしゃぐしゃにしてやる!」

「はっ?無理無理!」

何だとっ!?

颯には無理かもだけど、後五センチ、いや、後三センチは伸びるもん!