「へぇ…実結、妹って感じするもんな。」

妹って感じってどんな感じなのかな?やっぱり子供っぽいのかな?

「みーゆ、颯君来てるよ?」

早紀ちゃんがあたしの肩を叩いた。

ええっ!?颯?珍しい、颯から来るなんて!あたしはよく忘れ物を借りに行くけど。

「疾風君、ちょっとごめんね。」

嬉しくって小走りで颯のもとへ向かう。なんだろう?

「颯!」

だるそうに教室のドアに寄っ掛かっていた颯は呼ぶとあたしの方を見た。

「どうしたの?忘れ物したの?」

「お前じゃあるまいし、してねえよ。それよりさ、今日部活の後、ちょっと来週の練習試合の打ち合わせがあるんだよ。遅くなるかもしれないから先帰ってろ。」

それだけ言って、颯は教室からさっさと出ていこうとした。