だけど、あーちゃんだってあたしと同じように、颯が好きなんだから仕方ない。

邪魔する権利はあたしにはないんだもん。

「なあ、みゅー、話があるんだけど。」

あおくんが急にあたしに向き直った。

「なあに?」

するとあおくんはあたしの膝に置いてた手をぎゅっと握った。


「…俺、ずっとみゅーが好きだ。」

えっ…ええっ!?

ガタン!

びっくりしすぎて思わず立ち上がってしまい、ゴンドラが大きく揺れた。

「きゃあ!」

こわい!もうやだ!

「俺につかまって。大丈夫だから。」

あおくんが足がすくんで動けないあたしを支え、椅子に座らせた。

「あの、あたし…」

言わなきゃ、颯が好きだってこと。

「知ってるよ、颯と付き合ってるんだろ?」

なんであおくんは知ってるの?

もしかして、颯が言ったのかな…

「イギリス行く前から、ずっとみゅーのこと、好きなんだ。だから今回帰ってこれるって知ったとき、絶対告白しようって思ってたんだ。」

あおくんと出会ったのは小学一年生のとき、たまたまマンションの近くの公園で遊んでいるとき、同じマンションにおばあちゃんが住んでることを知って。