「まあ、あんなに可愛くてふわふわしてたらモテるだろうね、昔の日菜にそっくりよ。日菜もすごいモテてたもん。」

そう、実結は男から見て理想的だと思うし、なんか危なっかしくて守りたいって気持ちになる。

だけど本人にその自覚がない。

それが一番やっかいな問題なんだ。

葵、諦めてないし、多分日本にいる間に実結に告白するだろう。

あー…もう、どうすればいいんだ?

葵の告白を阻止する権利はないし、かといって実結は絶対わたせない。

こういうの、独占欲って言うんだっけ…

今まで気がつかなかったけど俺って独占欲強いんだ。

実結にたいしては昔からかもしれない。

いや、絶対そうだ。

独占したいくせにうまく言えなくて、結局こうやってうじうじして。

本当に情けない。

ため息をつき、目の前に出されたお粥を食べようとした瞬間、

ピンポーン

チャイムが鳴った。

もしかして…いや、それはない。だってさっき帰ったって言ってたしな…

期待してる自分が馬鹿らしい。