「そのっ…きっ…きっ…」

「き?」

ええい!言っちゃおう!もやもやしてるの嫌だもんね!

「キスしてたの?」

おそるおそる颯の顔を見上げると怪訝な顔をしてる。

「は?するわけねえだろ?」

「だって…今日のお昼休み、中庭で…」

あれは絶対にキスしてたよね?

「あー、あれ。見てたの?」

っ…!やっぱり…

「なーに泣きそうになってんの?」

「だって…」

颯が他のひととキスなんて嫌に決まってるでしょ!

「…ふっ…」

急に吹き出す颯。

「何がおかしいの!?」

「あれはただコンタクトを見てあげてただけだよ。先輩がずれて痛いって言うから。」

へぇぇ…体から力が抜けていく。なーんだ…心配して損した。